おばあちゃんとのラーメン作り


かねてからやってみたかったラーメン作りに初挑戦。先日、映画『南極料理人』を見たことをきっかけに作りたい欲がピークに。
南極に派遣された観測隊員たちの話。厳しい環境でストレスもたまる中、料理担当の西村は隊員たちの腹と心を満たそうと料理に奮闘する。
そんな中、夜な夜なカップラーメンを盗み食いする人が続出し、ついに底をついてしまう。隊員たちは絶望に打ちひしがれ、料理担当の西村にラーメンを作るよう懇願するが、麺作りに必要な冠水が手に入らない。西村は代わりに重曹を使って麺を作る。地味な見た目のラーメンを、隊員たちは実に幸せそうにすするのだ。

帰省のタイミングで、料理好きのおばあちゃんの指導を仰ぎながら麺から作ってみた。
まず、麺の生地をふむ。かかとに重心を置きながらぐるぐる回る、というのがおばあちゃんの教え。
丸めて3-4時間ほど置いたものが、こちら。
生地を伸ばしていく。まずは、おばあちゃんの手ほどき。ラーメンを麺から作るのは、おばあちゃんも初めてらしいのだか、普段うどんや蕎麦を作っているから、さすが慣れた手つきだ。
麺を切るのも早い早い。
こっちが私の麺切りの様子。…太く、そして遅い。ややうどん寄りだ。
縮れ麺にするため、麺の塊をぎゅっと包んで麺にクセをつけた。そして鍋に投入。ラーメンぽい色になってきた。
スープは椎茸、鰹節、煮干しで出汁をとり、塩を加えた和風の味に。

めんまは、おばあちゃんが旬の筍を塩とオイスターソースに漬け込んでいたもの。菜の花、ミョウガも旬の採れたて野菜で、鮮やかな緑色をしている。おばあちゃんが趣味の陶芸で作った器に盛り付けて、出来上がり。
味はというと…正直、美味しくてびっくり。麺そのものの風味と食感がとてもよい。おばあちゃんによれば、「春よ恋」という北海道の強力粉を使ったのがポイントらしい。一般的な国産強力粉に比べタンパク質が多め。もちもちした食感と、小麦のほんのりした甘みが感じられる品種だ。
一人で一から作っていたら、絶対こんな風にはできなかった。質のいい小麦粉、旬の食材、レシピには載っていない小技。料理経験豊富なおばあちゃんのお陰である。食堂の厨房で長く働いていた彼女は、あらゆる料理やお菓子作り、パン作りに至るまで80歳を過ぎ
た今も飽くなき探求心を持っている。幼い頃から当たり前のように台所に立つ彼女を見てきたのだが、改めてその凄さを感じるのだった。

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